personal

戸籍、マイナンバー導入へ 結婚や年金、謄本不要 の導入後にメリットとリスク

戸籍、マイナンバー導入へ 結婚や年金、謄本不要















“法務省は、税や社会保障などの行政手続きに活用される「マイナンバー制度」の利用範囲を戸籍に拡大する方針を固めた。9月中旬の法制審議会(法相の諮問機関)総会で戸籍法の改正について諮問する。

結婚の届け出やパスポート申請、老齢年金請求などの際に行政機関に対して戸籍証明書(謄本や抄本など)の提出が不要になり、手続きが簡素化される。同省は、法制審での審議を経て、2019年の通常国会での戸籍法改正案の提出を目指している。”毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20170802/k00/00m/040/155000c?fm=mnm

政府はマイナンバーを活用する方向性

法務省が、マイナンバーを戸籍に利用する方向で動いている。国民からみれば、国民の管理番号であるマイナンバーを戸籍で利用することに違和感はないが、縦割りの行政で他省の権益が増えることについてはパワーバランスが変わるので、法務省が望んだものというよりも政府のマイナンバー活用の動きに逆らえなかったのだと思う。

戸籍謄本の代わりにカード認証はペーパーレス化に

戸籍と住民票など、管理者が違わなければ利用目的が非常に近い。個人情報保護の観点からは、「本籍地」が差別の原因となるという理由で、免許証交付の際に必要だが、免許証に記載しないなどの措置がとられている。本人の特定には戸籍が役に立つので、犯罪捜査や借金の取り立てに利用されている。戸籍は法務関連書類で利用することと書面を必要とする仕組みなので手間がかかる。

今回の法改正で、マイナンバーを本人が所持していることを戸籍ネットワークで確認をする方向になった。紙管理主義からペーパーレス化への本格的な一歩になる。過去からペーパーレス化を進めようとしてきたが、なかなか電子申請が進まなかったが本人確認書類がなくなると大きく前進する可能性がある。日本の電子化が進む良い点だ。

マイナンバーに最大のリスク「なりすまし」

では、良い点だけではなく、新しい犯罪やキケンが発生する懸念点も同時に発生する。 マイナンバー制度の導入を検討した政府は、諸外国のなりすますの被害に頭を抱えていたと思う。番号で国民を管理する以上、他人の番号が紛れ込むことは防げないし、他人の番号を利用するなりすましのメリットが高い。ID窃盗に被害は防ぐことができない。

「日本の政府は、マイナンバーを導入する際に導入する際になりすましのリスクを保有することにした。自動車は便利だか死者を防ぐことができないようなものだ。ただし、マイナンバーは、国民にメリットがあるものではなく国民を管理する側のみに便利なもので国民の金融資産を把握することと将来の資産課税などにつかわれる可能性がある。

ID窃盗による犯罪は、なりすましによって本人が関与する経済の規模と関係がある。簡単にいうと、マイナンバーが納税にしかつかえなければ、納税の際のなりすましなどは犯罪として想像もつかない。マイナンバーが本人確認手段となる経済至上が大きければ、なりすましの販売被害が大きくなる。日本のマイナンバーのなりすまし防止は、登録顔写真と本人の顔の照合による本人確認だ。

なりすまし被害者への救済を法務省が取り組むのはどうだろう

戸籍を必要とする取引は、不動産売買や企業の登記など、大きな契約事項であることが考えられる。書類の代わりにマイナンバーカードによる承認が、担当者の目視確認の場合は、犯罪者がここを脆弱性のポイントとして考える可能性もある。政府はマイナンバーの導入の際になりすまし犯罪の被害について国民にあまり伝えていなかった。

原子力発電の際の「安全なものです。」という建前で、なりすましの被害の際は、番号の変更はできるが、被害の回復などについては定められてない。

戸籍がマイナンバーによってのっとられた際の被害者の救済なども法務省は考えるのはどうだろう。国民の我々は、そんな状況だと理解して個人情報の管理を注意したほうが良いといえる。